値上げのお知らせ例文集:店頭・SNS・常連さんへの伝え方
ナビコッコ
値上げで客が離れるんじゃない。「黙っての値上げ」と「言い訳だらけの値上げ」が客を離すんです。例文はぜんぶコピペOK。あなたの店の言葉に3割だけ直して使ってください。
値上げそのもので客は離れません。データでも経験則でも、離客の主因は「黙って上げた」「言い訳がましかった」という伝え方の失敗です。このページは、そのままコピペで使える告知例文集です。原則を3つだけ押さえて、あとは例文をあなたの店の言葉に直してください。
伝え方の3原則
- 理由は一行、事実だけ — 「原材料費および光熱費の上昇により」。それ以上の説明は言い訳に聞こえます
- 約束を入れる — 「味とボリュームはこれまで通り」。客が本当に知りたいのは価格でなく「何が変わらないか」です
- 感謝で締める — 謝罪で締めない。値上げは悪事ではなく、店を続けるための経営判断です
店頭掲示の例文(フォーマル)
価格改定のお知らせ
平素より当店をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
原材料費および光熱費の上昇が続いており、誠に心苦しいのですが、〇月〇日(〇)より一部メニューの価格を改定させていただきます。
今後も味・ボリュームともにご満足いただけるよう努めてまいります。何卒ご理解のほどお願い申し上げます。
店主
平素より当店をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
原材料費および光熱費の上昇が続いており、誠に心苦しいのですが、〇月〇日(〇)より一部メニューの価格を改定させていただきます。
今後も味・ボリュームともにご満足いただけるよう努めてまいります。何卒ご理解のほどお願い申し上げます。
店主
店頭掲示の例文(カジュアル・個人店向け)
【〇月〇日から、一部メニューの価格を見直します】
いつもありがとうございます。
仕入れ値と電気代がどうにも上がり続けておりまして、〇月〇日から一部メニューを50円〜100円値上げさせていただくことにしました。
そのかわり、味と量はこれまで通り。むしろもっと美味しくなるよう腕を磨きます。
これからも変わらずご来店いただけたら嬉しいです。
いつもありがとうございます。
仕入れ値と電気代がどうにも上がり続けておりまして、〇月〇日から一部メニューを50円〜100円値上げさせていただくことにしました。
そのかわり、味と量はこれまで通り。むしろもっと美味しくなるよう腕を磨きます。
これからも変わらずご来店いただけたら嬉しいです。
SNS・LINE公式の例文
【お知らせ】〇月〇日より一部メニューの価格を改定します。原材料と光熱費の高騰が続くなか、品質を落とさずお店を続けていくための決断です🙏 味もボリュームもこれまで通り、変わらぬご愛顧をよろしくお願いします!
▼新価格の一覧はこちら(画像)
▼新価格の一覧はこちら(画像)
SNSでは新旧価格の対照表を画像で添付するのが誠実で、かえって好感を持たれます。「どれがいくら上がるのか」を客に探させないことが大切です。
常連さんへの口頭トーク
「実は来月から、ちょっとだけ値上げさせてもらうんです。仕入れがもうどうにもならなくて……。でも味は絶対落とさないので、これからもよろしくお願いします」
常連には掲示より先に口頭で。「自分は先に聞いていた」という感覚が、常連の側に立つ理由を作ります。値上げ告知は、実は常連との関係を深めるチャンスでもあります。
やってはいけないNG集
- 黙って値上げ — メニューの数字だけ差し替える。会計時に気づいた客の不信感は、告知して上げる場合の何倍も大きい
- 謝りすぎる — 「大変申し訳ございません」を連発すると、値上げ=悪いことという前提を自分で作ってしまう。心苦しさは一度だけ
- 他店・社会のせいにしすぎる — 「政府の政策により」「〇〇の影響で」を並べると言い訳の壁紙になる。事実は一行
- ステルス値上げ(量を減らす) — 気づかれたときのダメージが価格改定の比ではない。やるなら堂々と価格で
- 全品一斉の大幅値上げ — 看板商品は小幅に、原価が重い品はしっかりと、メリハリをつける方が客の体感は穏やか
値上げ幅の決め方(簡易計算)
- 目標: 原価率を元の水準に戻す。新価格 = 新原価 ÷ 目標原価率
- 例: 原価300円→350円に上がったラーメン(元の売価900円・原価率33%)なら、350円÷0.33=約1,060円 → 1,050円に改定
- 心理の壁(980円・1,000円)をまたぐときは、トッピング強化や限定メニューで「上がったが良くなった」を同時に見せると通りやすい
- 値上げの経営判断全体は物価高騰対策ガイドで詳しく解説しています
値上げと同時にやると効く「メニュー設計」
- 松竹梅を作る — 主力を中央に置き、上位版(+200〜300円の特製/大盛り)を新設すると、値上げ後の主力が「真ん中の無難な選択」に見えます。実際に上位版が2割出れば客単価はさらに上がる
- 1品だけ据え置きの旗を立てる — 「餃子は据え置きます」の一行があると、告知全体の印象が「誠実な調整」に変わります。原価の軽い品を選ぶこと
- セット化で単品比較を外す — 単品900→950円は比較されますが、新セット1,200円は比較対象がありません。値上げはメニュー改編と同時が鉄則です
- 端数の心理 — 950円と980円の体感差は小さく、980円と1,000円の差は大きい。同じ上げるなら980円まで上げる方が合理的、という価格心理も一考の価値あり
値上げの頻度戦略: 小刻みか、一発か
- 年1回・定例化がおすすめ — 「うちは毎年4月に価格を見直します」と決めてしまうと、告知も心理的負担も軽くなります。客側も「またこの季節か」と受け止めやすい
- 小刻み(毎回30〜50円)の弱点 — 告知コストが毎回かかり、「また上がった」の印象が積み重なる。原価上昇に後追いで削られ続ける消耗戦になりがち
- 一発大幅の弱点 — 150円超の一括値上げは離客リスクが跳ねる。やむを得ない場合は上位メニュー新設・リニューアルと同時に
- 結論: 年1回、50〜100円、メニュー改編とセット。これが消耗しない型です
値上げ後のフォロー: 聞かれたときの返し方
- レジで「上がったんだね」と言われたら: 「はい、心苦しいんですが…そのぶん味は絶対落とさないので!」——謝罪でなく宣言で返す。ここで長く釈明しない
- SNSで否定的なコメントが付いたら: 「率直なご意見ありがとうございます。悩んだ末の決断でした。品質でお返しします」の一往復だけ。議論しない(口コミ返信の例文参照)
- 値上げ後2週間の客数・客単価をメモしておく——体感でなく数字で影響を見ると、たいてい「思ったより減っていない」ことが分かり、次回の値上げが怖くなくなります
告知から実施までの段取り
| 4週間前 | 新価格決定・メニュー表の改訂発注・POSの価格設定日を予約 |
|---|---|
| 2〜3週間前 | 店頭掲示・SNS告知開始。常連には口頭で先に |
| 前日 | メニュー差し替え・POS/券売機の価格更新(券売機の価格変更は営業後に) |
| 当日〜1週間 | レジで「今日から新価格です、ありがとうございます」の一言。指摘には感謝で返す |
よくある質問
Q. 値上げの何日前に告知すべきですか?
A. 2〜4週間前が目安です。短すぎると「急に上がった」という不意打ち感が残り、長すぎると駆け込みと値上げ前後の混乱が延びます。店頭掲示とSNSを同時に始め、レジでの一言を添える二段構えが定番です。
Q. 値上げの理由はどこまで書くべきですか?
A. 「原材料費・光熱費の上昇」程度の事実を一行で十分です。細かい言い訳を並べるほど印象は悪くなります。それより「品質は落とさない」という約束と感謝に文字数を使ってください。
Q. 値段を据え置いて量を減らすのはありですか?
A. おすすめしません。ステルス値上げは気づかれたときの信頼失墜が価格改定より大きく、SNS時代は必ず気づかれます。堂々と価格で調整し、その分の品質維持を宣言する方が長期的には安全です。
Q. 常連さんにだけ旧価格で出すのはありですか?
A. やめておきましょう。善意のつもりでも「人によって値段が違う店」という情報は必ず広まり、他の客の不信につながります。常連への配慮は価格でなく、先行告知・一品サービス・声かけで示すのが筋の良いやり方です。